エンタメ

水原公演:韓国『エリザベート』20190406 マチネ

韓国版『エリザベート』水原公演です。

2019年4月6日(土)のマチネとソワレがシクトート出演回でしたので、金曜の夜、仕事が終わってからダッシュで羽田空港に向かい、ギリギリバスと電車のある時間にソウルに着くというスケジュールでした。これで日曜日に帰ってくれば会社を休まなくても済むので助かります。

今回はドラマのロケ地なんかにも行ってきましたし、夜中や早朝に空港リムジンバスで移動するということもしましたが、その話はいつものように後回しにしまして、公演のことから。

京畿道文化の殿堂 大劇場(경기도문화의전당 대극장)

京畿道文化の殿堂自体は大通りに面していて、地下鉄唐盆線の水原市庁駅10番出口を出てまっすぐ歩いていけばすぐ分かります。道は平坦なので楽です。道沿いにはカフェもたくさんあります。

劇場の敷地は広大で、向かって左が小劇場、右が大劇場。その他にも施設がいくつかあり、その裏はこれまた広大な公園になっています(孝園公園)その公園の一番奥には、ドラマ『麗』で茶美園(タミウォン)として使われたり、『花郎』でも王宮の庭として使われたりした粤華苑があります。

広いですが平坦なので、お散歩するのも気持ち良いです(ミセモンジがなければ)。近くの商店街では桜が満開で、皆、写真を撮ったりしていました。

チケットの引き換えですが、私はYES24で取ったので、ブロック名がアルファベットになっていたのですが、そのための列もありました。やはり、チケットを予約した時のメールは、印刷しておいてさし出すのが一番確実ですね。

チケットの購入方法ですが、ソウル、光州、大邱までは、Interpark Globalで取りましたが、水原と城南はYES24 Globalで取りました。公演によって様子は違うと思いますが、Interparkは良い席の戻りがあっても瞬殺レベルでしたが、YES24の方はもう少し余裕があったのです。これは、Interparkはスマホでもタブレットでも購入できるのに対して、YES24はパソコンからでないと決済できないからではないかと思います。(Melonなんかもパソコンでないと決済できません。)

京畿道文化の殿堂の話に戻りますが、ロビーに入ると右手に小さなカフェがあります。結構ちゃんとしたカフェで、中にはテーブル席も少しあり、ロビー側には立ったままカップなどが置けるテーブルも数ありました。パンや菓子類もいろいろ売ってましたので、観劇前や休憩中にちょっとお腹空いたという時も安心です。ソファも比較的たくさん置いてあり、さすがに開場間際には座る場所はなくなりますが、待ってる間も苦ではないロビーです。

トイレはキレイで、数もたくさんあります。開場直後は、1階席の一番後ろの扉からしか入場できませんでしたが、休憩時間には客席前方の左右の扉からも出入りでき、そこから出るとトイレがすぐなので助かりました。

キャスト

2019年3月2日 14:00開演

エリザベート:オク・ジュヒョン
トート:パク・ヒョンシク
ルキーニ:カン・ホンソク
フランツ:ソン・ジュンホ
ルドルフ:チェ・ウヒョク
ゾフィー:イ・ソユ
(敬称略)

濃い〜組み合わせ回です(笑)カン・ホンソクさんは千秋楽でした。オク・ジュヒョンさんは、3月26日の日本でのコンサート直前にインフルエンザと診断されコンサートに出られず、その週末のエリザベート公演も降板せざるを得なくなり、この水原公演が病み上がりの復帰公演でした。

開場から着席

1階の客席は5ブロックに分かれていて、通路が4本あります。マチネは、センターブロックの下手側にあるBブロックで、6列目の真ん中あたり。端の方ではありますが、舞台の枠というか柱からはまだ余裕があります。ちなみにAブロックはR席でした。

座席間隔は比較的ゆったりめに取られていて、椅子も座り心地良く、3時間見ていてお尻が痛くなることはありませんでした。座面の高さも、下に余裕でカバンが入るくらいには高く、段差もあるので、前の人の頭が邪魔で見えないということもありません。

例によって、舞台の前のオーケストラピットは閉じられていて、舞台との距離が無駄にあります。でも、そうでないと舞台の奥の方が見えなくなってしまいますし、前の人の頭が邪魔で見えないということにもなりかねませんので、しかたありません。

舞台の両脇の壁には、大きなスクリーンがありましたが、大邱のように今日のキャストなどの映像ではなく、今後の公演案内が流れていました(笑)

開演直前、その回のエリザベート役の俳優さんが注意事項を読み上げます。その声で、オク・ジュヒョンさん復活して良かった〜とほっとしました。インフルエンザの薬って音感に影響したりするから、音楽やってる人は飲めなかったりするのかなとか考えていまして。

全体的な感想

ジェットコースターに乗ったような、感情のアップダウンの激しい公演でした。エリザベートもトートもルキーニも。ゾフィーやフランツはニュートラルにいつも通りでしたが、周りが濃すぎるのでバランスが取れて良いです。(大邱公演がおとなしめだったから余計にそう思うのかもしれません。)

シクトートは、色気と美しさで勝負!な回でした。そして、より、この「亡霊たちの壮大なショー」をお客様(ルキーニを尋問してる煉獄のモノたち?)に見せているという立場的な意識が強くなっていて、それを表すようなマイムが増えていました。

프롤로그(プロローグ)

カン・ホンソクさんのルキーニ。濃すぎて個人的に好きなタイプのルキーニではありませんでしたが、何度か見ることができて良かったです。

亡霊たちが起き上がり動き出してきたあたりで、ジュテ、ジュテ、グランジュテ!ジャーン!とキメるルキーニ (笑)これがまた動きが綺麗なんですわ。(経歴を見てみたら、「キム秘書はいったいなぜ?」や「シカゴタイプライター」にも出演されてるんですね。録画してあるけどまだ見てないドラマたち。)

そして죽음(トート)の登場。

その場の澱んだ生温い空気を自分の呼吸で冷やすかのように、スィィーーーッと音をたてながら大きく息を吸い込んでから吐き出し、瞳を宙に彷徨わせながら歌い始めるシクトート。登場直後に、ここまで大きく息をするのは今までなかったと思います。この、音を出しながらの深呼吸みたいなのをシクトートは要所で要所でやります。人外の生き物感があって、恐怖を煽ってくる感じが好きです。

また少し、歌い方(声の出し方)が変わったようです。肋骨あたりを共鳴させているような、より楽に声量をアップさせる歌い方(声楽系の人の歌い方のような)のコツを学んだのでしょうか。(兵役から戻ってきたら、ぜひともソロアルバムを出して欲しい!トートの歌でなくてもいいので!)

この劇場のマイクの性能と音響も良いですね!細かい息づかいまで敏感に拾っています。音響という点では、ブルースクエアよりも良いと思います。これで生オケだったら!!

駅から平坦で行きやすいし、周りにカフェはたくさんあるし、音響も良いし、水原公演なら他のミュージカルでも来たいと思います。(大邱も好きですが、ソウルから行きやすいという利便性では水原。)

愛と死の輪舞

いつもより後ろ向きにシシィを抱っこして盆に乗ってきたような。これまで下手側から見てもシシィを抱っこしてる時の顔は見えてましたが、今回は背中というか後ろ姿です。たくましい背中!と思って肩甲骨の筋肉の盛り上がりと腕の力強さに見惚れてましたし、「シシィはそんな感じで腕をトートの後ろに回してたのね」とか考えていたので、後ろ向きだったことは確かです。

シシィを抱っこしたまま振り向くと、淡々とシシィを台に寝かせて、その頭を優しく右膝に乗せてから、手を一振りしてシシィを起き上がらせ、死の接吻を!

その寸前の驚愕の表情。全身を雷に打たれたみたいな。構わずに手を伸ばしてくるシシィの動きを慌てて停止させるシクトート。その後の歌い方、手のひらを見つめて握りしめる感じ、これはフェロモン出しまくりトート路線です。

声質が似てる上に顔も似てるから、惹かれ合う感じがすごく似合うし、デュエットのハーモニーが本当に美しい。二人で歌うアルバム出しませんかね。

신이시여 지키소서 우리 젊은 황제(皇帝の義務)

今までの会場より、奥の照明が若干明るめだったので、トートと処刑を待つ男の姿が比較的よく見えました。

ついさっき、恋しちゃってウキウキしてたのに、この黄泉の帝王よ。今回はそのギャップがすごく大きかったので、ちょっと「ぷぷっトート閣下かわいい」ってなっちゃいました。

結婚式

そんなシクトート閣下ですから、エリザベートが結婚してしまって大激怒です。

地方公演は全て、高らかな笑い声を響かせるだけなのですが、このテンションのトートには、ぜひともロープに乗って出てきて欲しかったです。ですが、いつもより1回「アーハッハッハ」って言う回数が少なかったなと、余計なことが気になってしまいました(汗)別に回数は決めてないと思いますが、最後の鐘の音の寸前まで笑ってることが多かったので。

この後、フランツとエリザベートがキスをしようとするところを、王宮の家臣たちが見ていて、エリザベートがびっくりするというシーンがありますが、この時オク・ジュヒョンさんがら「きゃ!」となった後、けほっと可愛らしく咳をしていました。初めて見たので本当に咳をしたのだと思いますが、あまりにも可愛らしくて抱きしめたくなりました。そこで病み上がりなことを思い出して心配しましたが。

마지막 춤(最後のダンス)

ブリッジの上から、首を斜めに傾け優雅に、しかしダンスの真打ち登場といった風情でゆったりと歩いてきて、おもむろにお辞儀をしてからエリザベートにダンスを申し込むシクトート。

その手を取る寸前まで近づきながらも、ハッとして手を引っ込めるエリザベート。シクトートは、それを苦々しく思いながら、差し出していた手の小指から折りたたむようにぎゅっと握り、ブリッジの中央に歩みを進めます。トートの足元に集まる死の天使たち。

この歌い始めに、トートが右手を上げてすべての指をピアノの早弾きのように動かす振り付けが妖しさ満点で大好きです。

「あんなやつ(フランツ)を選ぶとか正気か?!」という語気が荒いし、もう完全に嫉妬心むき出しで、そのままエリザベートを襲う勢い。フェロモン大魔王。でも、エリザベートの手を取って起こしてあげるときは優しい。

最後の雄叫びで私が確実に死にました。これはルドルフの自殺シーンでマイムがあるタイプのトート。(この予測がもう完全に当たるように。なんの得にもなりませんが(笑))

トートダンサー

アンサンブルさんたちも凄いと毎回思うのですが、トートダンサーが本当に素晴らしいです。最初から最後まで、ほぼ出ずっぱり。12月にお一人降板しましたが、この長期間の公演でその後は誰一人欠けることなく、常にトートをサポートしながら最高の踊りを魅せてくれています。日本だったら、それぞれのダンス公演なども観に行っているかもしれません。トートダンサーの超絶技巧に見惚れてて、トートを見てなかったこともあるほどです。

エリザベートはミュージカルの最高峰(という扱い)ですから、アンサンブルもダンサーも一流の人ばかりがいるのだと思いますが。これだけ観ていると、アンサンブルさんたちのお顔も覚えてきて、パンフレットでお名前を確かめられるのですが、トートダンサーは同じメイクをしてるのでちょっと難しい(汗)

エリザベート、ゾフィー、そしてフランツ

イ・ソユさんのゾフィーは本当に怖い。般若のようです。こんな母ならフランツも言いなりになるしかないというのがよく分かります。そして、ソン・ジュンホさんがフランツだと、母の言いなり感がよく出ているのです。外見も優しげですし。

「私だけに」では、いつも以上に涙を流しながら決意を固めるエリザベート。オク・ジュヒョンさん完全復活です。

그림자는 길어지고(闇が広がる)

他の公演ではこの場面、シクトートはエリザベートの娘の死には関わっておらず、様子を見に来ただけといった感じがしましたが、今回は違います。エリザベートの娘の命を奪った張本人。それもフランツと結婚したエリザベートへの腹いせ。

悲しみにくれるエリザベートを見て、ほんの少し心が痛みつつ、なぜ自分がそんな気持ちになっているのか分かっていない。眉間のしわがそれを表しています。

かなり最後の方のフレーズまで、言い聞かせるようにエリザベートを睨みつけながら歌っていたのが印象的でした。

光州公演の時は、録音の演奏の速度に合わせにいってるような歌い方でしたが、このテンポにもすっかり慣れたようで、そうした間延び感もなくなっていました。(生演奏だと、こういうゆっくり歌うところでオケの方が合わせにいってくれてることがよく分かります。)

행복한 종말(退屈しのぎ カフェプレイオフ)

新聞持って顔を隠して出てきて、ずっと奥に座っていて、最後に新聞をたたんで机に叩きつけてバッと立ち上がる。トートはただそれだけなのですが。

新聞持ってる指が美しいとか、盆がものすごく揺れてるのに自分が揺れないように耐えてるっぽいところとか、ルキーニを睨みつける目の眼光が鋭くて怖いとか、細かいツボが凝縮されているシーンなので、毎回オペラグラスでガン見です。

また、このシーンのトートダンサーのダンスが、コミカルでありながらかなり動きが激しくてアクロバティックなので、それにも見とれてしまいます。

엘리자벳, 문을 열어주오(エリザベート、扉を開けておくれ)

泣きながらフランツを追い返したエリザベートの前に、すぐさま、ベッドに座ったトートが表れるシーン。

ぎゃー!!エロさ満開シクトート。

思わず心の中で叫びました。これまで、枕に腕を伸ばして置いていても、歌ってる時はエリザベートの方を見ていたのに、エリザベートが隣に寝ていて腕枕をしているかのように、腕の中を見ながら、歌ったりしちゃったりなんかしちゃってて!腕枕ですか!トートの妄想がエスカレートしてませんか!私の妄想ですね!

だいぶ慣れてきたつもりが鼻血注意報発令ですわ。もうその一瞬が脳裏に焼き付いて無理。

泣きはらした顔でふらふらとトートに吸い寄せられるエリザベート。トートの腕に操られて同じように腕を上げる、オク・ジュヒョンさんの腕の動きもとても美しいのです。シクトートの唇が近づいてきた瞬間、声でボコ殴り。光州の時ほど凄まじくはなかったですが、「きゃあああああ!!!!」

一瞬呆れたように軽くため息をつきながらベッドから降りるも、エリザベートの言葉にすぐに怒りの表情に変わるシクトート。

나는 나만의 것(Reprise)(私だけに)

ダイヤモンドの輝きでもって、フランツもトートも寄せ付けないエリザベート。拒絶されそのまま鏡の中に閉じ込められたかのようなトート。

声質的に、オク・ジュヒョンさん、ソン・ジュンホさんとのハーモニーが一番綺麗に聞こえると思っているので、この3人の歌で終わる一幕は至福です。

키치(キッチュ)

カン・ホンソクさんのルキーニは、通路を歩き回る距離が一番長いです。客席を横に走る通路も上手席の方まで行ってから戻ります。とても盛り上がります。

내가 춤추고 싶을 때(私が踊る時)

銅像の鷲の足に、シクトートが左の肘から先を乗せ、寄りかかり気味に登場するのは定番になったようです。エリザベートが讃えられて浮かれ気味なのを、冷ややかな目つきで見るシクトート。

この登場シーンで、鷲の銅像が回転してトートの姿が見えるときに、雷の音が轟くことに初めて気づいたのですが、え?今までも鳴ってましたかね?スピーカーが近かったから気づいただけなのだと思いますが、シクトートの姿に目を奪われて耳が塞がっていたのでしょう。

トートの姿と言葉に惑わされないよう自分に言い聞かせるように歌うエリザベート。それを、死の天使も使って追い立て、追い詰め、自分の意のままに動かそうとするトート。

この辺りの振り付けがとても好きなのですが、上手側に座ると席によっては、トートとエリザベートが重なってしまい、トートの顔が見えないので、下手側の席を好むのです。ルドルフの自殺シーンでは上手側の方がいろいろよく見えるのですが。結果、センターが一番いいということに(笑)

舞台下手の前方に歩いてきて、最後の一節を歌い上げ、내가〜!と叫びますが、この時が唯一、照明が明るい中最も客席近くまで来る時なので、コンタクトが乾いて目に激痛が走ってもガン見です。歌い方も、最初の頃より声を張り上げてる感がなくなり、余裕が感じられます。ですから「ああ、歌い方が変わったな」と思うわけです。

엄마 어디 있어요(ママ、どこにいるの)

私の好きなキュートな少年ルドルフ。最初の頃はちっちゃすぎて大丈夫なのかなと思いましたが、子供の4か月ってすごい変化がありますよね。危なっかしさはなくなりキュートさは健在。冷たい表情のシクトートとの対比が際立つので好きです。

シクトートは、最初にエリザベートに出会った時のように、ルドルフに顔を近づけながらも、また会おうと離れるときも特に感情はないようです。
가지마세요!
とルドルフに二の腕をつかまれた時もほとんど表情を変えません。

ルドルフが「猫を殺したんだ」と言うのに笑ってみせますが目は笑っておらず、去り方も慇懃無礼で淡々としています。トートにとっては死、ましてや動物の死なんてものは威張って言われても・・・って感じでしょうか。

ところで今まで書いてなかったですが、以前まで、韓国バージョンには、このルドルフの「猫を殺した」というセリフがなかったようなのですが。

내숭 따윈 집어치워요(マダム・ヴォルフのコレクション)

ヘレネをやってるアンサンブルさんが可愛くていつも目で追ってしまいます。

この日のシクトートは、メリーゴーランドの(ような台)上に乗ってから、両腕を広げてお客さんにその様子を示すかのようでしたが、その腕の上げ方が特徴的でした。バレエのポールドブラのアンバーの状態(右腕の二の腕あたりの筋肉からひじを外へと張って、腕を丸く構えるポーズ)から、指揮をするようにひじからスッと腕を上げて広げたのです。

そうすると、その場面を仕切っているのはトートだということが分かりやすい。「あ!」となりました。とはいえ一瞬で終わってしまうシーンなのですが(泣)

전염병(伝染病、最後のチャンス)

色気で押すシクトートは、医者に化けてる(化けれてませんが)時も手つきやしぐさがエロいです。エリザベートの脈の測り方、手の甲での熱の測り方、そして、特にコートの脱ぎ方が。

レースがベースになっている衣装なので、コートを脱ぐと背中が透けて見えるのですが、コートを滑らせるようにして脱ぐ時の背中の筋肉の流れるような動きが見えて目がハートになります。これをあざといと言わずしてなんと言おうか。

그래~ と後ろを向いたまま天を仰ぐように言ってから、バッと振り向いて、그렇게 해! 엘리자벳!!と、ソファに駆け上り、一気にエリザベートに迫ります。この言い方とタイミングがとても好きなのですが、この後、シン・ヨンスクさんとの回を初めて見て、言い方やタイミングが全然違うことに驚きました。

またもやエリザベートに強く拒絶され、しかたなくその場を去るトート。悔しそうというよりは、「なぜそこまで俺を拒むのか」といったような、女心を理解しかねて若干混乱しています。

그림자는 길어지고(Reprise)(闇が広がる)

下手側から見ていると、陸橋の手前にある双頭の鷲の紋章の後ろに、すでにトートがいる足が見えます。ルドルフも私のご贔屓のユン・ソホくんではないので、もうずっとその足を見ているという邪道な楽しみ方。(そんな時にそこまでじっくり足を見ている輩(私だ)がいるとは思ってもみないでしょうけれど。)

最初は足をクロスして、後ろ向きに立っていましたが、ルドルフが走ってきてふらふらと陸橋の前に進み、紋章が上がった時には、シクトートは正面を向いて立っていました。(ここから千秋楽まですべて正面を向いて表れていました。)

歌い方は最初の頃と全然違うのですが、動きとしては、基本に戻ったかのようです。悠々と階段を下りてルドルフに近づいていき、優しげな兄の顔をして、友人のハグをしてくるルドルフにハグを返します。

しかし、ここからの煽り方がえげつない。チェ・ウヒョクさんのルドルフは、芯がしっかりしている優等生タイプなので、トートの煽りにも簡単にはなびいてきません。

세상을 덮는 어둠. 세상의 종말. 그 끝에 서있다.

のところで、一度ルドルフに死の接吻をしようとするトートですが、ルドルフに身をかわされます。ルドルフは堅物〜という感じそのままで、何をされそうになったのか全く分かっていません。その時のシクトートの悔しそうな顔とその体勢がカッコよすぎて、ルドルフと入れ替わりたい。

ここから盆が回り始め、シクトートは上手方向から来る陸橋の階段に向かって、ルドルフに背を向けて歩き始めます。上着の裾が揺れるのまで含めてシルエットが美しい。それを追いかけるルドルフ。立ち止まり、ルドルフが少し乗ってきたことを確認して、さらに煽るシクトート。

미래의 황제 폐하가!

の폐 하をはっきりくっきりゆっくり言いながらのお辞儀ですが、毎回ちょっとずつ言い方が違うのもツボです。その時のルドルフの感じに合わせているのでしょう。

そして、シクトートは、革命家たちの中に入っていくルドルフを見て、ほんの少しだけニヤっと口元に笑みを浮かべ、最後の一押しでルドルフの肩にぽんと手を置き、決心したルドルフのために、こちらへどうぞというように両手で道を示しながら道を開けます。

そして、ルドルフがフランツに見つかる瞬間までに、にやにやしながら陸橋の階段を途中まで駆け上り、その瞬間に一気に高笑い!陸橋の上で仰け反って笑いまくっています。

この動線を細かく書いたのは、ソワレのシン・ヨンスクさんとの回で、まったく初めてのパターンを見たからです。シクトートのバリエーションはいったいどうなってるんでしょう。引き出しが多すぎ(汗)

죽음의 춤(マイヤーリンク 死の舞踏)

もう完全に、この状況を見ている人がいるという前提でショーとしてこのシーンを見せつけようとしてくるシクトート。踊りと所作の美しさが青白い照明に映えます。

そして、客席に向かって倒れこんだルドルフの襟首をひっつかんで上半身を起き上がらせ、銃を1回転させて持ち直してからルドルフに渡します。左手はルドルフを掴んだまま、右手を客席に向かって大きく広げて、「ほぅら、皆がお待ちかねだよ」とルドルフに引き金を引くことを促し・・・!

倒れたルドルフを「片付けろ」と、死の天使たちに手で指示し、彼らがルドルフを持ち上げる時に、後ろを向きながら親指で軽く唇を拭うシクトート。銃を拾って退場する時も、客席に向かって丁寧にお辞儀をしてから、少しばかり楽しそうな笑みを口元に浮かべて、軽い足取りで去っていきます。

久しぶりに見たーーー!唇拭うバージョンのシクトート!大邱ではなかったのでちょっと残念だったのです。(釜山ではしてたらしい)悪くてエロいシクトート、最強伝説。

それにしても、引き金を引かせるときに、ここまで観客へ見せつけるみたいなことは、これまでしてなかったと思うのです。現にソワレでは、それほど大きなマイムではアピールしていなかったので。(似たような席から見て確認してたので確かです。)恐ろしい。

추도곡(死の嘆き)

ルドルフの命を奪って、ちょっと楽しそうだったのに、ここでは。ずっと渋くて暗くて怖い表情のシクトート。エリザベートに「逃げ場」として使われようとすると、それは絶対に受け入れられないあたりもうね。

질문들은 던져졌다(Reprise)(悪夢、暗殺)

演技とは関係ありませんが、このシーンでは、ブリッジが上手袖から天井に向かって斜めに突き出していて、それまでで最も高い位置にトートが立ちます。このブリッジがかなり揺れていて、毎回ちょっとハラハラします(汗)シクトートがかっこよすぎて心臓がドキドキしてるのか、高所恐怖症だからドキドキしてるのか、もうわからなくなるほど怖いです。前方席で見るとその高さを実感してますますやばいです。下手の高いところに突き出してくる足場にいる時もドキドキするんですけど、その時は照明が暗すぎて、台の大きさとかがよく見えないので、かえって平気なのですが。

フランツとのやりとりで、
엘리자벳! 나의 엘리자벳!
とやりあった後、
내 사랑!
と言いながら右手を胸に当てるしぐさがまた、力強くて美しい。顔が小さすぎて、ちょっと離れた席だと途端に肉眼で見えにくくなり、3kmぐらい遠くにいるんじゃないかと思えてくるんですけど、指が長くて手が大きくて、動きが美しいので、本当にマイムが映えます。(逆に、ソン・ジュンホさんのお顔は遠くからでもよく見えるんですよね。ミュージカルコンサートの時に自分で大舞台用と言ってましたが(爆)トートと違って明るい照明の下にいるのも大きいと思います。)

そして、左の袖からナイフを取り出し、ルキーニに向かって投げます。この後はナイフを左手に隠し持ってるので(投げた体で)左手を見せません(笑)それがなんかちょっとかわいいのですが、その直後に、天を破る稲妻と轟音で暗転。

베일은 떨어지고(愛のテーマ)

ルキーニに刺されたエリザベートは、下手の袖ギリギリにある柱に倒れこむので、本当に目の前でオクエリザの死にそうなところを見られますが、お綺麗です。

でも、すぐにブリッジの袖から光が差して、純白のスーツに身を包んだ、闇に生きる黄泉の帝王なのに、後光が差してまぶしいシクトートが降りてくるので、だいたいその後のエリザベートの様子は見ていません(汗)

手を差し出し、エリザベートを紳士的にエスコートするシクトート。目を輝かせて、デュエットした後に熱い抱擁と死の接吻を交わしますが、やはり、その後の動かないエリザベートの腰を右手で抱きながら、悲しみを堪えるように小刻みに震える左手で、エリザベートの腕あたりを抱こうとしますが、拳を握りしめて手を下ろし、ゆっくりと客席の向こう、遠くを見つめます。

ちなみに、その下ではルキーニの処刑が行われていますが、毎回見てないです…。

カーテンコール

死の天使たちのご挨拶からトートの登場までの流れが、超カッコよくて、ここでだいたい声が枯れます。喘息も構わず声を張り上げるので、その後しばらく咳こんで声が出なくなりますが知ったこっちゃありません。

마지막 춤の一節を素のシクトート(トートでもなくヒョンシクさんでもない)で踊る、これを映像に残して欲しかった(泣)(結局音源も出ませんでしたし…なんでじゃ!!)

우리 둘이서~!!!

と最後に締めるのですが、この서の前でためてる間に、拍手や声援や黄色い声を浴びるのがシクトートの習わし(笑)なのですが、水原公演ではそれほど間を空けずに서が入ってきちゃいました。ほかのトートはカテコのそこでそんなにためないので、シクトートが特殊なのだと思います。

さらに大トリ、オク・ジュヒョンさんの登場です。病み上がりの初公演だからか、シクトートの拍手がいつも以上にすごかったです。そして全員が揃って登場し、プロローグの最後をリプライズ。上手を向いていたエリザベート以外の全員が首を正面に向けて、엘리자벳!

カン・ホンソクさんが一足早く千秋楽でしたので、シクトートがハグしにいってました。終わりが近づいてきた感じがします(泣)

幕が閉まる寸前。拍手をし続けるか、両手バイバイをするかそれが問題だ。いや、シクトートがバイバイしてるのにこちらもバイバイしたいですけどバイバイしながら拍手できないじゃないですか。(←)

そんなわけで、水原公演マチネも無事に終わりました。夜のエリザベートは、初めてのシン・ヨンスクさんです。

ABOUT ME
Kumi
テクニカルライター/技術翻訳者 主に、iPhone、iPad、Mac関連の記事を各種Webメディアで執筆。またCNET Japanでは10年以上ブックレビューを連載中。「シゴタノ!」では、ガジェットのほか文房具に関する記事も多数執筆。 韓国ミュージカルにハマると同時にブログも再開。 ハムスターと猫を愛するフィーリング重視のライターです。