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エンタメ

韓国版ミュージカル『スリル・ミー(쓰릴 미)』20200124 マチネ

2020年1月23日(木)夜から26日(日)まで、13回目の韓国旅行に行ってきました。何回目か分からなくなる勢いです。

설날(ソルラル、旧正月)

今回は、「年末年始の繁忙期が終わって一息ついた頃に行きたい!「笑う男」見たい!」と、早々に飛行機取って休みを取って準備万端してたのですが、なんと、旧正月だったのです!後から知りまして。「笑う男」も「レベッカ」も休演です(泣)去年は同時期に「엘리자벳」を観に行っていたため、旧正月を考えなかったので不覚にも丸かぶりになってしまいました。

多くの舞台が休演。店も休みか早い時間に閉店です。そこで、当初予約していた宿をキャンセルして、カフェがついているホテルに泊まることにしました。それなら、最悪スイーツは食べられるかなと。ホテルについては、別に書くとしまして、お目当ての舞台は休演だったものの、旧正月中もやってるミュージカルに行くことにしたら、結局、マチソワマチソワマチ、と目一杯見ることになりました(笑)

韓国版ミュージカル『スリル・ミー(쓰릴 미)

日本版は、2012年に銀河劇場で上演されたときに遼生彼×良知私で3回見ただけです。この時韓国ペアを見ておけばと後悔です。その時は全く興味がなかったのですよね…。

今回、「せっかくだから24日に見られる韓国のスリルミーを見ておこうかな」ぐらいの気持ちでチケットを取りました。マチネとソワレの両方取っていたのですが、その後、「ファンレター」のキャスケが発表され、観たかったキム・ジョングさんのヘジン先生と、もう一度観たかったキム・ヒオラさんのヒカルがあるということで、ソワレは「ファンレター」を観に行くことにしました。

今回の「スリル・ミー」は、これまでとは製作プロダクションが異なり、演出家も音楽監督も違うということです。キャストも若くて、ミュージカル出演歴がまだ少ない人が多く、実力や評判もよく分かりません。顔も最初は見分けがつかなくて、とりあえず、ユン・ソホくんと共演したことのある人、ソホくん関連で相互フォローになった人たちが「いいね」してる人あたりが、好みに合ってるかもと判断して、ヤン・ジウォンさんとイ・ヘジュンさんの組み合わせで見ようかなと思ったものの、スケジュール的にその組み合わせがなく、「見られる回でいいや」と。

YES24ステージ 2館(예스24스테이지 2관)

前回、ミュージカル「랭보」を見たYES24ステージですが、今回は2館の方です。同じ時期に、1館では「ヴィンセント・ヴァン・ゴッホ」、3館では演劇の「エレファントソング」を上演していましたが、この日はスリミ以外は休演。静かでした。

2館のチケットは、今日のキャストが貼ってある壁の右にあるカウンターで引き換えます。MDブースは地下、2館の1階への入場も地下からです。直前まで、誰もいない仙遊島公園まで散歩しちゃったりしてたもので、着いたのが開場時間直前でした。

MD(物販)

プログラムブックが発売されたと公式Twitterで見ていたので、これは絶対買わなければと思っていたのと、マスキングテープも!マスキングテープを「それぞれ2個ずつ」の韓国語ができなくて、手振り身振りです。

予期せず、10周年記念OSTも販売されていたので迷わず購入!韓国ミュージカルのDVDやOSTは、後から欲しいと思っても、手に入らないか、法外な値でしか手に入らなかったりするので、見つけたら即買いです。ただ、『프랑켄슈타인(フランケンシュタイン)』や『ストーリー・オブ・マイ・ライフ(스토리오브마이라이프)』のOSTはiTunes(Apple Music)でも販売されているので、こだわりのパッケージは手に入らなくても曲は手に入ります。

ゼーハー言いながら、物販でたくさん買い物をしたので、袋に慌てて入れようとして、マステを床にばら撒いてしまい、若い人たちに拾ってもらうという、情けないことに(汗)人が少なくて良かった。

キャスト

2020年1月24日 15:00開演

나(私、ネイサン):김우석(キム・ウソク)
그(彼、リチャード):노윤(ノ・ユン)
ピアニスト:이동연(イ・ドンヨン)
(敬称略)

当初、「私」がヤン・ジウォンさんの予定でしたが、12月にインフルエンザで休まれた後、私が渡韓する直前に「スリル・ミー」と「影を売った男」の両方とも健康上の理由で降板されたため、キム・ウソクさんに変更になりました。そもそも、どのキャストも見たことがなく、誰がいいのかも全く分からなかったので、誰でも良かったのですが、これが、新たな沼への第一歩になろうとは、お釈迦様でも。(いや、知ってた)

ノ・ユンさんは見たことはなかったのですが、ユン・ソホくんと共演した「bare」のOSTで、歌は聴いていました。良い声だなあと思っていたので、その「彼」はちょっと楽しみにしていました。

舞台で煙草を吸うので、苦手な人はマスクをしていくことをお勧めします。

開場から着席

1館より100席ほど少ない2館。床は木で、センターブロックが長く、下手ブロックと上手ブロックは横に4席ぐらいずつ。ギュッとこじんまりした劇場です。客席は、人が座ると前を通るのはやっと。どセン席の場合は早めに着席した方が良さそうです。

今回取ったのは、3列目のセンターブロック上手側の端。舞台が近すぎてビビリました。常に見上げる感じになるので、もう少し後ろにすれば良かったと思いました。舞台に近ければいいというものでもありません。今回、前の2列は、このプロダクションの会員向けの席となっていました。おそらく、韓国で携帯認証ができる人しか入れないものでしょう。

チケットは、YES24のみでの取り扱いなので、パソコンからでないと購入できません。

舞台セット

舞台には、長方形の箱のような家が、舞台の横幅ほぼいっぱいに置かれており、センターの奥には、1階と2階を結ぶ無機質なグレーの階段があります(下手側が低く上手側に向かって高くなっている)。1階と2階の両方を使い、高低の差を出して、様々な場面転換に利用します。階段の下にピアノがあります。

また、家の一番奥には、スライド式の壁があり、壁の上手側は格子状のガラス窓、下手側の側面にも格子状の窓があります(実際には光が差すだけで姿は見えないスモークガラスの窓)。

家の前面は、白樺の並木のようになっていて、森(あるいは外や「彼」の部屋)と納屋(あるいは家や監獄や護送車)とを隔てる役割を担っています。

舞台下手の家の手前には、机と椅子。机にはタイプライターと電話が置かれています。同じものが家の2階にもあります。1階の机の後ろは、玄関のようになっていて、主に納屋とガレージを行き来するのに使われていました。舞台上手の端にはトルソーが置かれており、「私」の着るジャケットとバードウォッチング用の双眼鏡がかけられています。舞台下手の壁には、「私」が使う電話がありますが、「その時」までは「ないもの」として扱われます。

感想

ストーリーは変わりませんが、一見可愛らしい舞台セットのせいか、役者のせいか、なんとなく陰湿さが薄められたような気がします。

が、なんか、後からじわじわ、じわじわ来るんですよ。いやもう、ほんとに、帰国してから考えない日はないくらい、今回見た舞台の中で、一番印象に残っています。インスタの韓国のフォロワーさんが、「どうしてこうなった?!」と言いながら見に行きまくってるのも納得(笑)

ノ・ユンさんのリチャードは、とても卑屈に育った感じ。子供の頃は期待されてたけど、優秀な弟と比べられて、どんどん卑屈に育ったんだろうな、犯罪に走るのもさもありなん。対して、キム・ウソクさんのネイサンは、とても良い子で、可愛がられて育った真面目な子。顔も可愛い。ゲイというより、自分にない魅力(魔力)を持ってるリチャードという人に惚れてしまったがために、自らもどんどんおかしくなっていくような感じです。

ウソク私は、演技が細かいというか繊細で、この規模の小劇場ならではの面白さがあります。ユン彼に触れられた時に、耳の後ろ(部位の名前ありましたっけ?)がゾクってなっちゃって震えるところとか、拒否されて中指と薬指が小刻みに震えてるところとか、顔の表情以上に指の表情が面白くて、後半、ずっと手を見ていたほど。声も素直な発声で、これからもっと上手くなりそうな予感。

ユン彼は、虚勢を張っている頃は、「あー、いかにも「彼」って感じ」と思っていましたが、ネイサンに主導権を握られたあたりからの、情けなさ全開っぷりがすごい。泣き喚き、曝け出し、死にたくないと叫ぶ様子に「幼い子供を殺しておいて何様だ!」と、見ている方は「自業自得だろ!」という気持ちが強くなります。ウソク私に、全部ネイサンが仕組んだことだと知らされた時の、まったく全然疑いもしなかった様子。「信じられない」からの絶望。ギャップが凄かったです。

ウソク私は、終始おぼっちゃまな感じですが、うざいぐらい「僕の眼鏡、眼鏡」騒いでいる印象。「眼鏡、眼鏡、うるさい!」ってなりますわ(笑)その意味に気づかない彼が間抜けに見えるほど。何かを企んでる風でもなく、淡々としている上、「살아있는 동안(99年)」あたり、ほのかな嬉しさが漂ってきたりするので、逆に怖い。

死体が見つかったことが新聞に載り、リチャードに「どうしよう?!」って狼狽して(るように見せて)電話してる時、電話が終わった後に壁を見つめながら、右手の薬指がピクピクと神経質そうに動いているのを目の前で見て、なんとなく「ひえっ!」となって、ますます目が釘付けに。これは、なんか見た目のおぼっちゃま感と全然違うぞ、と。

ずっと「彼」にお願いする側だったウソク私が、初めて、「彼」が自分に媚びて「お願い」してきた瞬間、「彼」の胸の前に「彼」が自分にしたのと同じように手のひらを突き出し(でも触れていない)「待て」のようなしぐさをした時、もう指は震えておらず、きっぱりと、でもまだ彼に主導権があるかのように見せかけて、取り調べに向かうのですが、この瞬間にやられました…。

そして、二人のハーモニーがとても綺麗でした!その場で、うおーっと感動する歌い方ではないのですが、「良かったなあ」と後からしみじみきました。

カーテンコール

や、あっさりしすぎててびっくりです(笑)終わって即座に、拍手して、挨拶して、終わり。

YouTube

いくつか動画のリンクを置いておきます。

ABOUT ME
Kumi
テクニカルライター/技術翻訳者 主に、iPhone、iPad、Mac関連の記事を各種Webメディアで執筆。またCNET Japanでは10年以上ブックレビューを連載中。「シゴタノ!」では、ガジェットのほか文房具に関する記事も多数執筆。 韓国ミュージカルにハマると同時にブログも再開。 ハムスターと猫を愛するフィーリング重視のライターです。