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ソウル公演:韓国『エリザベート』20181202 ソワレ

マチネの興奮冷めやらぬ中、パンフレットがあまりに重いので、いったんホテルに荷物を置きに戻ることにしました。

朝からまともな食事をしていなかったものの、どこか未知の店に入って冒険している時間はなかったので、1日目と同じHiba rinで同じうどんをかきこんで、急いで劇場に戻ります。こういう時、劇場とホテルが近いと助かります。歯みがきもできるし。

マチネについてはこちらをご覧ください。

マチネ一幕
韓国旅行:ミュージカル『엘리자벳(エリザベート)』観劇(4)

マチネ二幕
韓国旅行:ミュージカル『엘리자벳(エリザベート)』観劇(5)

2018年12月2日ソワレ 19:00開演

エリザベート:オク・ジュヒョン
トート:パク・ヒョンシク
ルキーニ:イ・ジフン
フランツ:ソン・ジュンホ
ルドルフ:ユン・ソホ
ゾフィー:イ・テウォン
(敬称略)

開演前

ソワレの席は、マチネと同じ6列目ですが、今度は上手ブロック通路寄り。マチソワで、全くの反対側からそれぞれ見られたのは幸運でした。日本で、ファンクラブなんかで複数回を申し込むと、もちろん座席は選べないので、全部上手の端っこばかり、ということもよくあります。その点、今回のエリザベートはInterparkで独占販売なので基本的には自分で席を選べます。(代行などを使うとまた別ですが)

左隣には若い女の子が座っていましたが、シクトートの大ファンらしく、登場すると前のめりで全身力入れてみており、去るとぐったりして上を向いたりして、最後には手を合わせたお祈りスタイルで見ていました(笑)(通路近くなので前のめりでもまあなんとか)

一幕 프롤로그(プロローグ)

マチネとは、エリザベート、ルキーニ、少年ルドルフが違います。

ルキーニがイ・ジフンさんだったとは帰国後に気づきました(汗)これまで全く存じ上げなくてFantastic Musical Concertで初めて拝見しまして。ついこの前の11月25日には、日本で上演された『狂炎ソナタ』を観たばかり。お見送りもあったので近くでお顔を見たはずなのに、ルキーニが同一人物とは思いませんでした。

イ・ジフンさんのルキーニは、私の想像するルキーニそのものでした。普通に話していても、ちょっと狂気をはらんでいる危うさがあるというか。「ひえ〜!ルキーニ!!」って感じです(笑)しかもこのルキーニ、お客さんへの語りかけ度がハンパない。上手にいることが多くて、さらには、目が合おうものなら、そのまま目をそらさずに話してくるのです。説得力がすごすぎです。

この声はとても聴いたことがあるという感じはしていましたが、ルキーニだとしか思わなかったのですよね(笑)今後はイ・ジフンさんだと分かるはず。さすがに。それにしても、とても素晴らしかった!もう一度見られる予定なので楽しみです。

당신처럼(パパみたいに)

オク・ジュヒョンさんは、以前に、「ウィーンミュージカルコンサート2」のゲストとして来日された時に、初めて歌を聴きました。レベッカなどを歌われたと思いますが、その澄んだ声にすっかり魅了されて、その後しばらく、iTunesやYouTubeで、オク・ジュヒョンさんの歌ばかり探して聴いていました。それから5年後、韓国で、生で、しかもエリザベートを見ることになるとは、あの頃の私は想像もしていませでした。

「당신처럼」を歌い始めた瞬間、鳥肌が立ちました。「ひゃ〜!可愛い声♡」しかしながらオクジュヒジさんは、背が高くてスラっとしています。シシィの少女感はキム・ソヒョンさんの方がありました。単純に見た目の問題ですが(笑)

そして、オク・ジュヒョンさんはマイクがいらないんじゃなかろうかというほど凄い声量です。それを、相手に合わせて巧みに調整している。相手の声をすごーくよく聴いてる感じがしました。

모두 반가워요(愛と死の輪舞)

シクトートの雰囲気も、マチネとはだいぶ違います。綱から落ちたシシィをお姫様抱っこして現れ、台にそっと寝かせますが、起きたシシィに、まるで引力に吸い込まれるかのように、一瞬で惹かれた。そんな感じ。

このシーンはまだ静謐なトート。シシィを起こす時の手のしぐさ(振り付け)が美しいので毎回見惚れます。

結婚式

そんなシシィがフランツを選んだことで、嫉妬の鬼になったかのよう。マチネでは、どちらかというと、気配を消し気味のストーカー。でもソワレは存在感を前面に出していくストーカー、シクトート。

마지막 춤(最後のダンス)

日本ではソワレの方が盛り上がったりしますが、韓国でもそういうところがあるのかもしれません。「最後のダンス」が昼公演よりも大盛り上がりに。ダンスも歌も少しずつ昼より激しかったような。

それにしても本当にこの振り付け好きです。映像欲しい〜♡今、脳内にしかないですから…。

그림자는 길어지고(闇が広がる)

この辺りから「だいぶマチネと違うぞ?」と思い始めました。なんというか、俺様感が強いというか。オク・ジュヒョンさんのエリザベートは、全身でぶつかっていかないと、跳ね飛ばされそうな強さがあるからなのかなとか(笑)

静かに始まり歌い上げていく時の重厚感が素晴らしいです。黒い翼でエリザベートをのみ込む怖さが感じられます。アニメを観ているような二次元感が凄い。

엘리자벳, 문을 열어주오(エリザベート、扉を開けておくれ)

ここでは、キム・ソヒョンさんのエリザベートは、一心不乱に手紙を書いており、とにかくフランツの呼びかけが耳に入らないようにしているという感じでしたが、オク・ジュヒョンさんは、フランツの声に一瞬うれしそうに立ち上がって扉の方に行こうとして思いとどまり、悲しそうに座って手紙を書くという、全く違う二人でした。

そうして、フランツを拒絶したエリザベートの元にトートがベッドに片膝立てて座ったまま現れますが。

え、なんか夜だからなのか、本当に、子供は見ちゃいけませんという雰囲気を全身に醸し出してますが。色気マシマシ。本気出してきたのか(笑)そんな状態で「엘리〜자벳〜〜」とささやき誘惑するところ、見てても大丈夫ですか。と思ったところでエリザベートに激しく拒絶されるわけですが、悔しそうな顔も上手からの方がよく見えます。そんな顔されたら、え、エリザベート、応えてあげてよ、と思わざるを得ません。

まあ、ここで応えちゃったら話は終わりますが。このシーンのエロさはヤバかったです。

나는 나만의 것(Reprise)(私だけに)

純白のドレスで現れたオク・ジュヒョンさんのエリザベートの美しさと言ったら!!一瞬、時が止まるほどです。ダイヤモンドの輝き。

これは公開稽古映像を見ていて思ったのですが、オク・ジュヒョンさんとヒョンシクさんの、顔つきが似てるし(頬骨のあたりや口のあたり)、声も相性がいいなあと。他のエリザベートやトートとは全然違う顔なのにこの二人はなんか似ていると。そうしたら親戚だったのですね。超納得です。三重奏もこちらの方が心地いい感じがしました。

二幕 키치(キッチュ)

上手通路近くの席でしたので、ルキーニ がすぐそばで歌います。お〜!舞台に上がってから、客席に向かって投げたエリザベートの写真(のチラシ)が、私と右隣の人の間に束になってバサッと落ちてきたので、一枚ずつ取って、後はお祈り状態で見ていた左隣の人にあげたら感激してお礼を言われました。でも多分、その子が期待していたのは、トートのサインが入ったエリザベートの写真だったのではないかと。

내가 춤추고 싶을 때(私が踊る時)

ここのトートもエリザベートもとても素敵なのに、惜しむらくは、私の席の位置の関係で、トートがエリザベートに迫っていく振りの時に、エリザベートに丸かぶりで全くトートの姿が見えなかったことです(泣)すなわち、エリザベートがトートに片手の平を向けて押し戻していくところも見えず。残念すぎました(泣)

だから、何度もいろんな位置から観たくなるんですよね…。

엄마 어디 있어요(ママ、どこにいるの)

昼間の少年ルドルフよりだいぶちっちゃい!すごく子供です。ちっちゃいから危うさがあり、だからか、シクトートの怪しさ、怖さが倍増です。「そんなちっちゃい子から離れなさい!」と言いたくなる感じ。

ここの登場のしかた、本当に大好きです。窓に黒い羽根が舞い降りてくるのが見えて、ふわっとベッドの後ろから現れる、という演出。黒い羽根が降りてくるのもちゃんと見た上で姿を現わすところを見るというのがポイントで、待ってました!というより「わ、きちゃった!」感が強いです。

내숭 따윈 집어치워요(マダム・ヴォルフのコレクション)

マチネでは、トートダンサーに目を奪われていたら、シクトートの登場の瞬間を見逃してしまったので、ソワレでは瞬きもせずに目を見開いて見ていました(うそ。瞬きはしました。)

曲の終わり近くに、曲や人に紛れて舞台奥からスタスタスタスタと無表情で歩いてきて、スッとポール台に乗り、何食わぬ顔で女たちに混ざってポールにつかまり、不気味な笑顔を見せています。

革命家たち

革命家たちの歌の時にトートが紛れてるシーンがここら辺だったと思うのですが、順番が思い出せず。東宝版では革命家たちとトートが挨拶を交わして話していましたが、韓国版では話はしません。

歌の間に新聞を顔に前に大きく広げて持ったまま登場して、後ろの席でずっとそのまま静止しています。曲の最後の瞬間、新聞をバッと下ろして立ち上がり、ルキーニに目をつけます。

この時、舞台が3列ぐらいの階段状になっているのですが、上手から見たら、かなり振動で揺れているのが分かりました。そこでずっと、新聞を顔の前から降ろさないように止まっているのは、案外たいへんそうです。

전염병(伝染病、最後のチャンス)

医者コスプレのトートの登場。ここぞとばかりにエリザベートに近付くし触るし、服脱がせようとするし。やっぱりここはちょっと笑ってしまいます。

エリザベートがフランツからもらったネックレスをすごい勢いで外すところ、今回初めて見ました。ここで外してたのですね。

마지막 기회야(最後のチャンス)と言ったのにトートの手を取らなかったエリザベートへの執着MAX!「それならば…」という感じで、ついにルドルフに手を出します。

그림자는 길어지고(Reprise)(闇が広がる)

闇が広がるからの先が好きぎるのですが、ここぐらいになると「もうすぐ終わっちゃう〜」という寂しさもあり、複雑な気持ちにもなります。

この回転舞台の上の陸橋を存分に生かした演出で、不満が今にも噴出しそうな市民たちの様子を見せつけ、失敗するはずの革命へとルドルフを向かわせるトートの策略、「逃げて〜」と思いますが逃げられない。

♬내가 여기왔어
(私はここに来た)

でルドルフを優しげに抱きしめる時の目の冷たさ。

미래의 황제폐하가!
(未来の皇帝陛下が!)

の慇懃無礼さよ。素敵♡

죽음의 춤(マイヤーリンク 死の舞踏)

自殺する前ですが、母エリザベートに助けを求めに来たルドルフは、シャツははだけてちょっとヨレヨレで、色っぽいです。
あ、よそ見している場合ではないのですが(笑)

ルドルフを自殺に追い込んだトート。

張り詰めた緊張感と静寂の中、到れたルドルフの横に立って、満足そうに、ゆっくりと息を吐き出すシクトート。腕は下ろして少し広げていて。

トートダンサーに運ばれていくルドルフの遺体。静かにしゃがんで、銃を拾おうとするトート。その時。シクトートは、首を少し傾げながら右手で銃を拾いつつ、左手の親指で、唇の左端をゆっくりぬぐっている!ではありませんか!!!こう、手を軽く握って親指だけ出してる状態と言いますか。

私、死亡…。

추도곡(死の嘆き)

エリザベートは嘆き哀しんでいても美しい。

私も連れていけと懇願するエリザベートを、激しく拒絶するトート。自分のことを本当には愛していないエリザベートなら、要らないという熱情が、マチネよりも激しくて、観ている方も一瞬ビクッとなるほどです。

질문들은 던져졌다(Reprise)(悪夢、暗殺)

こちらも、フランツに対して、「エリザベートは俺のものだ!」感が凄まじい。そして、

「Hay! 루케니!지금이야!!」
(ルキーニ!今だ!)

二度目でもカッコいい。マチネでは、ようやく訪れたチャンスにちょっと楽しそうな感じがうかがえましたが、ソワレでは、激しい炎の嵐で、ルキーニを巻き込む感じ。始めから狂気をはらんだルキーニですから雰囲気もピッタリです。

베일은 떨어지고(愛のテーマ)

マチネでは、可憐で華奢なエリザベートを優しく迎えるキスでしたが、ソワレでは、何をしても手に入らなかった宝物をようやく腕の中に抱いた喜びを全身で表すような、激しいキスでした。

ひゃー♡

カーテンコール

なんだかもう、私の方も瀕死の状態で黄泉の国に召されそうな状態ですが、カーテンコールです。この、最初のカテコから盛り上がるの、本当にいいですね!日本でもこうしたいところです。

そして、カテコの「最後のダンス」。本当にカッコいい(これしか言ってませんが)各国語でカッコいいを並べ立てたい気持ち。魅せ方が最高です。オケピに向かって皆で拍手したあと、子ルドルフの背中をちょっと支えてあげてたのがまた。だれか、救心お願い〜!!

そんなこんなで、怒涛のマチソワはあっという間に終わってしまいました。翌日朝4時起きで準備してでなければならないため、素直に帰ることに。(すでに22時過ぎ。この時間に徒歩で帰ってもぜんぜん大丈夫な道でした。)

帰り道。(ソワレのシクトートはヤバかったな。色気マシマシ過ぎない!?どうなってんじゃ。)と、諸々のシーンを思い出しながら歩いていたのですが、ホテルに帰り着いた途端に鼻血でまして。はい。すみません。直帰して良かった。出待ちとかしてる最中に鼻血出たら事件になるところでしたわ。

じつは、シクトートの公開稽古映像がアップされた日、観劇前に北千住丸井のフードコートで、興奮しながら映像を観ていたところ、突然、鼻血がでまして。鼻をいじったりしたわけでもないのに。突如。Suddenly。갑자기。そのことがありまして、友人たちからは「くれぐれも鼻血に注意!」と言われまくっていたのですが。こんな漫画みたいに鼻血出す人もいないと思うんですよ。はうぅぅ。すびばせん。これにて観劇レポは終わります。

最後に帰国日のことを書く予定です。

ABOUT ME
Kumi
テクニカルライター/技術翻訳者 主に、iPhone、iPad、Mac関連の記事を各種Webメディアで執筆。またCNET Japanでは10年以上ブックレビューを連載中。「シゴタノ!」では、ガジェットのほか文房具に関する記事も多数執筆。 韓国ミュージカルにハマると同時にブログも再開。 ハムスターと猫を愛するフィーリング重視のライターです。